こんにちは!歩吉です🐧
僕が実際に受験したスピーキングテストの詳細や感想をご紹介する【スピーキングテスト体験記】の第4弾はInstaBizを取り上げます。
某SNSと似た名称のためなんとなく聞き馴染みがありそうな気がしますが、実際にどんなテストか知っている人はほとんどいないでしょう。
それどころかGoogleなどで検索しても公式HPは上位では表示されないですし、どんなテストなのかいまいち情報がハッキリしません。
今回はそんなInstaBizの概要と申込方法、そして受験した感想とメリット・デメリットまでしっかりご紹介していきます。ぜひぜひ最後までお楽しみください。
Contents
InstaBizをオススメできるのは…
まず結論からお伝えしますと、InstaBizがオススメできるのは
- 就活などで活用する予定はなく、あくまで自己研鑽として受験したい方
- 一つ一つのテストをしっかりかっちり復讐したい方
です。
TSSTやE-CATのように多くの方にオススメできるものではありませんが、上記2つに当てはまるような方にとっては強い味方になってくれるテストだと言えます。
InstaBizの良い点・悪い点は以下の通りです。
InstaBizの良い点
- スマホで手軽に受験可能
- 受験後のアプリが復習用ツールとして有用
InstaBizの悪い点
- 提供元にネームバリューがない
- CEFRに対応していない
- 受験料が高い
- 運営にややずさんな印象がある
それでは詳しくご紹介します。
InstaBizとは
『InstaBizスピーキングテスト』とは、講師担任制のオンライン英会話などを提供しているINTERLINE株式会社が運営しているオンラインスピーキングテストです。
スマートフォン/タブレットアプリを使用して受験するテストで
- 音読:表示される文章を音読する(2問)
- 画像描写:表示される画像や写真に写っているものを説明する(1問)
- 1問1答:1つのキーワードに対する3つの質問に答える(3問)
- 情報解読:表示される表やグラフの内容を説明する(3問)
- 問題解決:流れた音声の内容を要約し、その解決策を述べる(1問)
- 意見表明:表示された文章に対して自分の意見を自由に述べる(1問)
の11問構成となっています。
受験方法がスマホ/タブレットアプリと手軽でありながら出題内容は多岐に渡り、スピーキング能力が多角的に評価される本格的なテストです。
また採点は専門の講師が実施し、さらにスーパーバイザーが二次評価を行うことで採点基準を公平にする取り組みがなされています。
受験後はアプリでスコアレポートが閲覧できるだけではなく、自身の回答音声と模擬回答を確認できます。スコアレポートには学習アドバイスが細かく記入されているため(英語のみ)、学習ツールとしての機能が高いのが特徴です。
試験時間は約20分。申し込み完了後は24時間受験可能。
スマホアプリでサンプルテストが受験可能。
受験料は税込6,050円(令和5年4月現在)。
受験方法
InstaBizの受験は
- アプリをダウンロードする
- 公式HPから受験を申し込む
- メールで支払い方法が送られてくる
- IDとパスワードが発行される
- アプリでログインして受験
- スコアレポートを受け取る
という流れになっています。それでは詳しく見ていきましょう。
① アプリをダウンロードする
まずはアプリをダウンロードしましょう!
公式HPのこちらのページにApp StoreおよびGoogle Playへのリンクが貼られています。
一時期Android版のアプリが公開停止になっていましたが、現在(令和5年4月)ではiOS版とともにちゃんと公開されています。
アプリのダウンロードはもちろん無料で、アプリ内ではだれでもサンプルテストの受験が可能です。動作テストも兼ねて予め受験しておくことをおすすめします。
②公式HPから受験を申し込む
アプリのダウンロードとサンプルテストの受験が済んだら、受験を申し込みましょう。
公式HPの申し込みフォームに必要事項を記入して送信してください。
ちなみに受験料の支払い方法はクレジットカードのみとなっています。銀行振込は法人契約のみとなりますので、ご注意ください。
③メールで支払い方法が送られてくる
申し込みが完了すると、「スピーキングテストお申込み御礼」と題したメールが指定したアドレスに届きます。申し込み内容に間違いがないかどうか、しっかり確認しておきましょう。
また続けて「クレジットカード決済フォーム」というメールが送られてきます。本文中に決済フォームへのリンクが貼られていますので、そこをクリックして支払いを完了させましょう。
支払いが完了すると申し込み完了メールが届きます。
④IDとパスワードが発行される
支払いが完了すると、受験案内メールが届きます。
(僕の場合は土曜日に支払いを完了させ、2日後の月曜日に受験案内メールが届きました。)
受験案内メールには “受験ID” と “パスポート(パスワード)” が記載されています。これで受験準備が完了です。
⑤アプリでログインして受験
ご自身の都合が良いときに受験しましょう!
しかし受験案内メールに記載された受験期間内に完了させるように注意してください。
アプリを開いてIDとパスワード(パスポート)を入力したら、後は画面に沿って受験してください。
僕の環境ではマイクの認識が遠く、大きな声を出さないと拾ってもらえなかったのでお気をつけください。
⑥スコアレポートを受け取る
受験が終了すると3~10日で採点が終了し、アプリでスコアが閲覧できるようになります。
前述のようにスコアレポートには学習のアドバイスが細かく記載されており、またアプリ内で自身の回答音声と模擬回答も確認できます。特に自身の回答音声を聞くのはちょっと気が重いかと思いますが、せっかくなのでちゃんと有効活用しましょう。
VERSANTのスコアレポートにはアプリでの閲覧期限がありましたが、InstaBizにはそのような仕様はないようです。
ただし受験IDとパスワードを失くしてしまうと閲覧できなくなってしまうので、受験案内メールは大切に保管しましょう。
InstaBizの良い点・悪い点
ここからは実際に受験して感じたInstaBizの良い点・悪い点をご紹介します。
良い点
① スマホで手軽に受験可能
スマートフォン/タブレットでアプリをダウンロードするだけで手軽に受験可能です。
手軽さで言えば「電話をかけるだけ」のTSSTには見劣りしてしまいますが、InstaBizはテスト自体も丁寧に作られており、音読や一問一答だけでなく、画像や表を使った問題も含まれているのが魅力です。
InstaBizは『手軽さ』と『多様な出題内容』を程よく両立している試験であると感じます。
② 受験後のアプリが復習用ツールとして有用
アプリは受験時だけではなく、受験後にも活躍します。
受験後に閲覧できるスコアレポートには、採点者(講師)からの学習アドバイスが丁寧に記載されています。
学習アドバイス自体も英語で書かれているので、読むだけでも良い勉強になると思います。
またアプリでは自身が受験したテスト問題を見返すことができ、さらにテスト時に自分が喋った内容をそのまま聴くことができます。ちょっと恥ずかしいですが、客観的に自分が喋る内容を聞きながら学習アドバイスを読めば、改善点がより明確になること間違いないでしょう。
ここまでは他のテストでも似たようなことができる場合がありますが、InstaBizではさらに模擬回答を文章で読むことができます。僕が受験したスピーキングテストでは、模擬解答を確認できるのはInstaBizだけでした。
受験時はもちろん、受験後もアプリが学習ツールとして有用である点は、アプリの特性を十二分に活かしていると感じます。
悪い点
① 提供元にネームバリューがない
おそらく『InstaBiz』や『INTERLINE株式会社』と聞いて
あぁ〜!あの有名な!
と思う人はいないかと思います。
他のスピーキングテストだと、テストの名前自体はあまり知られていなかったとしても、テストを運営(提供)している会社はどこも有名どころばかりです。
多くの方にとっては「全然知らない会社がやってる全く聞いたことのないテスト」となってしまうので、就活や昇進などで対外的に英語力を示すのに向いているとは言えません。
② CEFRに対応していない
InstaBizのスコアレポートにはACTFLの評価基準と項目によるスコアが記載されています。
ACTFL(American Council on the Teaching of Foreign Languages,:全米外国語教育会)とは語学教育の専門家による米国の会員制コミュニティで、『質の高い言語教育・学習のビジョンやリーダーシップ、サポートの提供』を使命としています。
InstaBizではそのACTFLが設定した評価基準に則ったスコアリングを実施しているようですが……僕が調べた限りでは詳しい評価基準はわかりませんでした💦
(日本語で検索すると、上位にInstaBizのサイトが表示される状態です)
またTSSTやE-CATなど大手が実施しているスピーキングテストではACTFLによる評価基準は登場しないことを踏まえると、ACTFLによる評価はマイナーなスコアリングであると考えられます。
さらに一般的にスピーキングテストでは、CEFRが共通の評価基準とされています。
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ共通言語参照枠)とは、英語を含む外国語の習熟度や運用能力を評価する国際標準のことです。
ケンブリッジ英検をはじめ多くのテスト機関でCEFRに準拠したスコアリングがなされており、近年では日本の大学入試でも指標として取り入れられるようになってきています。
もちろんTSSTやE-CATといったスピーキングテストでも、スコアレポートにCEFRレベルが記載されていたり、HPなどにCEFR対応表が掲載されていたりします。
しかしながらInstaBizのスコアはCEFRに対応していません。
この点においても、対外的な英語力の証明には使いにくいと感じます。
③ 受験料が高い
InstaBizの受験料は6,050円です(令和5年4月現在)。
この値段は僕は受けた6個のテストの中では3番目に高い金額です。
有名企業が実施してるテストが5,000円前後で受験できる中、6,050円出して受けるほどの魅力がInstaBizにあるかと言われると…正直厳しいですね…
④ 運営にややずさんな印象がある
こちらはかなり個人的な感想になってしまうのですが、スピーキングテストの運営がずさんであると感じています。
具体的に言うと
- ・HPの作りが雑(画質が悪かったり説明が少なかったり、大雑把な印象がある)
- ・アプリの不具合が多い(一時期Android版が公開停止になっている)
- ・問い合わせメールに対し、2人の人物から別々に返信が来た
- ・公式Twitterの更新が2021年8月で止まっている
などです。
口コミもほとんどなく情報が限られていたので、申し込む時は正直めちゃくちゃ不安でした…😅
もともとオンライン英会話が事業のメインで、スピーキングテストはあくまでその補助的な存在として扱われているように感じます。
テスト自体は決して悪いものではないので、もうちょっと力を入れて運営して欲しいなぁと思ってしまいます。
まとめ
今回は知る人ぞ知るオンラインスピーキングテストInstaBizについて、
- 概要
- 受験方法
- 良い点・悪い点
をご紹介しました。良い点・悪い点は以下の通りです。
・良い点
- スマホで手軽に受験可能
- 受験後のアプリが復習用ツールとして有用
・悪い点
- 提供元にネームバリューがない
- CEFRに対応していない
- 受験料が高い
- 運営にややずさんな印象がある
InstaBizはスマホやタブレットで気軽に受験が可能ながら、多様な設問により多角的に英語力が測定できるスピーキングテストです。
さらに受験後はアプリでスコアレポートが閲覧できるだけでなく、受験した問題の閲覧や自身の回答内容の確認、さらには模擬回答まで準備されているという気合いの入り方で、学習ツールとしてかなり完成度が高いと感じられます。
しかしながらInstaBizおよび運営会社であるINTERLINE株式会社は一般にはほとんど知られておらず、しかもテストのスコアが国際標準であるCEFRに対応していないことから、InstaBizのスコアを対外的な英語力の指標として用いるのはかなり厳しい状況です。
また運営会社としてもスピーキングテストの運営に力が入っている様子はあまり見受けられず、多くの人におすすめできるテストではないというのが本音です。
とはいえ前述の通りテストの作りは丁寧で、復習までちゃんと行えば学習効果はかなり高いように感じます。
お金に余裕があれば、一度受験してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございます!
歩吉でした🐧