こんにちは!歩吉です🐧
僕が実際に受験した6個のオンラインスピーキングテストの詳細や感想などをご紹介している『スピーキングテスト体験記』の最終回はLinguaskill Businessをご紹介します。
いつも通り試験の概要や申し込み方法、どんな人にオススメできるのかについても説明していますので、ぜひぜひお楽しみください。
Contents
Linguaskill Businessをオススメできるのは…
まず結論からお伝えしますと、Linguaskill Businessがオススメできるのは既にある程度の英語力が身についていて、仕事で英語を使う、もしくは使う予定がある人です!
逆に言うと、これから英語を勉強していくという初心者の方にはオススメしにくいテストとなっています。
そんなLinguaskill Businessの良い点・悪い点は以下の通りです。
Linguaskill Businessの良い点
- 信頼性が圧倒的に高い
- テストのコンセプトが明確
Linguskill Businessの悪い点
- 受験までの道のりが長い
- 問題の難易度が高い
- 受験料が高い
それでは詳しくご紹介します。
Linguaskill Businessとは
『Linguaskill(リンガスキル)』とは、ケンブリッジ大学英語検定機構(Cambridge Assessment English)によって開発されたオンライン型の英語4技能テストです。もちろん結果は外国語の運用能力の国際標準であるCEFRに完全準拠しています。
Linguaskillには日常生活における言語能力のテストである『Linguaskill General(もしくは単に Linguaskill)』と、ビジネスに特化した『Linguaskill Business』の2種類がありますが、今回はLinguaskill Businessを扱います。
“英語4技能テスト”とご紹介したとおり、本来は「Reading」「Writing」「Listening」「Speaking」の4技能全てを対象としたテストですが、それぞれ1技能だけのテストを受験することも可能です。
Linguaskill Businessは『ビジネスで求められる英語力を測定』に特化していて、国際的なビジネス環境における英語によるコミュニケーション能力を評価するツールとして、世界50カ国の企業や団体で活用されています。
テストの構成は
- 1, インタビュー:自分自身についての質問に答える(8問)
- 2, 音読:センテンスを読み上げる(8問)
- 3, プレゼンテーション:与えられたテーマに関するスピーチを行う
- 4, 情報説明:提示された画像やグラフに関するスピーチを行う
- 5, 質疑応答:1つのトピックに関する5つの質問に対し、自身の意見を述べる
という感じになっています。構成自体はLinguaskill Generalと同じですが、インタビュー問題では自身の会社に関する質問があったり、質疑応答では上司との会話というロールプレイになっていたりと、テストの内容がビジネスシーンを強く意識しています。
試験時間は約15分。受験可能端末はPCのみで、Webカメラとマイク及びヘッドフォンが必須(Webカメラのみ、PC内蔵のものでも可)。受験期間中は24時間受験可能。
公式HP(リンク先のページ下部)でデモテストの受験が可能。
受験料は税込6,900円(令和5年4月現在)。
受験方法
Linguaskill Businessの受験までの流れは
- 推奨システム要件を確認する
- HPから申し込みを行う
- 「受験案内メール」が届く
- 受験予定日の48時間前までに受験者登録を行う
- 受験する
- 結果が届く
という感じになっています。Linguaskill General同様、受験するまでに困難が待ち受けます。こちらでしっかりとご確認ください。
① 推奨システム要件を確認する
Linguaskill Businessでは受験中に遠隔監視システムを使用します(Linguaskill Generalとは異なるシステムです)。
遠隔監視システムが正常に作動しないと受験が無効となってしまう可能性がありますので、受験を申し込む前にお使いのPCが推奨される要件に適合しているか確認しておきましょう。
まずは公式HPの個人のお申し込みページに移動し、実施要項の表の『リモート受験』の『事前確認(試験環境)』にある『リモート受験要件について』というボタンをクリックしましょう。
そうしましたら『リモート受験要件について』の表が表示されるので、表中の『テスト環境確認ツール(Speaking Test Setup)』というリンクをクリックしましょう。
そしてリンク先のページで、以下のように全ての項目に緑の✅マークが付けば問題ありません。推奨システム要件を満たしているということになります。
✅マークがつかなかった場合は使用するPCやブラウザを変更して、再度確認してみてください。
② HPから申し込みを行う
テスト環境確認ツールで全ての項目に✅が付きましたら、公式HPから受験を申し込みましょう。
トップページに表示されている『Linguaskill Business お申し込み』をクリックしましょう。
『個人のお申し込みについて詳細を見る』をクリック。
『リモート受験 お申し込みフォーム』もしくは右下に表示される『お申し込みフォーム リモート受験』をクリックしてください。
後は表示される画面に従って必要事項を入力や支払い方法を選択したら、申し込み完了です。
申し込みと受験料の支払いが完了したら『お申込み/お支払い完了のお知らせ』というメールが届きます。
③ 「受験案内メール」が届く
申し込み時に選択した受験期間が始まる数日前に『Linguaskill Business リモート受験のご案内』というメールが届きます。
このメールには
- ・Linguaskill Businessの受験ガイド
- ・リモート監視システムの操作ガイド
- ・リモート監視システムの受験者登録 & ログインPassword
- ・受験するテストのEntry Code
- ・受験時に準備するもの
- ・受験ページへのリンク
- ・受験期間
などの重要情報が記載されています。一通り目を通して置きましょう。
そして「受験案内メール」を受信したらすぐにやって置きたいのが『受験者登録』です。
④ 受験予定日の48時間前までに受験者登録を行う
Linguaskill Businessで使用されるリモート監視システム(Proctor Track)は、受験者登録(Onbording Exam)を事前に完了しておくことが求められます。
受験者登録で行うのは主に『顔の撮影』と『顔写真付き身分証明書の撮影』です。
撮影が完了すると運営の方で本人確認が行われ、それに合格するとLinguaskillの受験ができるようになります。
ここで注意して置きたいのが、本人確認に時間がかかるということです。
特に受験者登録で日本語の身分証明書を使用する場合、日本英語検定協会による承認処理が必要となります。
日本英語検定協会の対応時間は平日の9時〜17時30分までとなっていますので、もし金曜日の夕方以降に受験者登録を行うと、どんなに早くても週明けの月曜日までLinguaskill Businessを受験することができません。
もともとLinguaskill Businessの10日間と短いので、受験者登録が遅れると、受験できないまま受験期間を終えてしまう危険があります。
なので受験者登録はなるべく早く済ませて置きましょう。
そしてパスポートをお持ちの方はパスポートを使用しましょう!日本英語検定協会の承認処理がなくなるので、本人確認が早くなります。
(僕はパスポートを使用して受験者登録をしたのですが、日曜日の午前9時半に登録し、同じ日の16時過ぎに本人確認が終了して受験できるようになりました。)
⑤ 受験する
受験者登録を行い、本人確認が終了したら受験可能となります。
リモート監視システムにログインし、Linguaskill BusinessのSpeakingテストを選択し受験しましょう。
受験には
- ・Entry Code(「受験案内メール」に記載されている)
- ・身分証明書(受験者登録時に使ったものと同じもの)
- ・受験ガイドおよび操作ガイド
- ・紙とペン(希望者のみ)
が必要となります。受験ガイドと操作ガイドは印刷が推奨されます。
受験当日にはシステムチェックがあり、大体15分はかかってしまうので、そちらも留意して置きたいとこです。
またLiguaskillでは受験完了後にメールで「完了報告」を行う必要があります。
受験後ということもあり忘れられがちなので、気をつけておきたいところです。
⑥ 結果が届く
受験期間終了後、3営業日でWeb上でスコアが確認できるようになります。
結果レポートに記載されているのはLinguaskill Generalと同様、スコアとCEFRレベル、あとは受験日や個人情報のみで、他のテストであるような学習アドバイスはほとんどありません。
またWeb閲覧の他に、紙のスコアレポートが1週間ほどで郵送されてきます。
3年以内であれば過去のスコアレポートも再発行できるので、万が一紛失してしまった場合でも安心です。
Linguaskill Businessの良い点・悪い点
ここからは実際に受験して感じたLinguaskill Businessの良い点・悪い点をご紹介します。
良い点
① 信頼性が圧倒的に高い
Linguaskill Generalのときにも同じことをお話ししましたが、Linguaskill Businessも頭ひとつ抜けて信頼性が高いと言えるでしょう。
Linguaskillを提供しているケンブリッジ大学英語検定機構は、その名の通り英国の超名門大学であるケンブリッジ大学の一部門です。
ケンブリッジ大学英語検定機構はLinguaskillの他に、ケンブリッジ英語検定(Cambridge English Qualifications)やアイエルツ(IELTS)といった試験を提供しており、中でもケンブリッジ英語検定は世界130カ国、25,000以上の機関によって英語力の証明として認定さています。
また公式HPの『よくあるご質問』ページにも公的に認めらる旨が明記されています。
オンラインスピーキングテストの中ではトップクラスの信頼性を保持していることは間違い無いでしょう。
② テストのコンセプトが明確
これまでご紹介してきた他のスピーキングテストとLinguaskill Businessには明確に異なっている点があります。
それは、Linguaskill Businessはその名の通り、ビジネスシーンに特化しているということです。
他のスピーキングテストもビジネスシーンを意識してはいるのですが、主に日常会話を意識して問題が作られています。
一方Linguaskill Businessは最初から最後まで、実際のビジネスシーンを想定した問題が出題されます。
もし『ビジネスで英語を活かしたい』という目標があるのであれば、Linguaskill Businessは目標達成のための心強い味方になってくれるでしょう。
悪い点
① 受験までの道のりが長い
まず一番最初に挙げて置きたいのが、受験までの道のりが長いということです。
Linguaskill Businessが受験できるのは、多少前後しますが毎月10~20日頃の10日間だけです。
また申し込み締切日は毎月1~3日頃となっているので、どんなに早くても申し込みから1週間以上待たないと受験できません。
そしてすでにお話ししたとおり、Linguaskill Businessには事前の受験者登録が必要で、そのときも本人確認処理で待たなくてはなりません。
テスト当日にはテスト前に15分ほどかかるシステムチェックを行うことも考えると、受験するまでの道のりがとても長いです。
少なくとも「誰でも簡単に受験できるテストです」とは絶対に言えません。
② 問題の難易度が高い
受験してみると分かるのですが、Linguaskill Businessで出題される問題は難易度が高いです。
どう答えていいか分からないことも多いのですが、使われている単語のレベルが高く読み上げ速度も速いので、そもそも問題文が聞き取れなくて何も言えずに終わる…なんてことも多々発生します。
スピーキングテストなのにリスニングでつまずいて無回答になってしまうというのは、あまりにも勿体無いです。
ただ出題内容が意地悪だとかそう言うことではないので、相応の英語力があればちゃんと回答できる問題だと思います。
あくまで『英会話初学者にとってどうか』という視点で評価しています。
③ 受験料が高い
Linguaskill Businessの受験料は6,900円です。
これは僕が受験した6つのスピーキングテストの中で、TSST(8,800円)に次ぐ高さです。
テスト内容がビジネスシーンに特化していたりリモート監視システムを導入していたりと、受験料が高くなるのも仕方ないかもしれませんが、やはり6,900円は継続的に受験するには少しハードルが高いと感じます。
英語力に自信がつくまでは、E-CATやLinguaskill Generalなどの比較的手頃な値段のテストを受験することをオススメします。
まとめ
今回は英語のオンラインスピーキングテストの一つであるLinguaskill Businessについて、
- 概要
- 受験方法
- 良い点・悪い点
をご紹介しました。良い点・悪い点は以下の通りです。
・良い点
- 信頼性が圧倒的に高い
- テストのコンセプトが明確
・悪い点
- 受験までの道のりが長い
- 問題の難易度が高い
- 受験料が高い
Linguaskill Businessはその名の通りビジネスシーンで使用する英語力の測定に特化したテストです。
世界各国で信頼されるケンブリッジ大学英語検定機構が作成したテストであり、リモート監視システムを導入することで自宅受験でありながら信頼性の高いスコアを返してくれます。
しかし受験期間が限られていたり受験当日もPCやリモート監視システムの操作が必要となるなど、受験までの道のりが長いのは受験者からすると不便であると感じてしまいます。
また出題される問題の難易度が高く、半端な英語力で受験してしまうと問題文が聞き取れずに無言でテストを終えてしまう可能性も十分にあります。
逆に言えばLinguaskill Businessでハイスコアを獲得できる英語力が身についたのであれば、きっと実際のビジネスシーンでも英語で過不足なくコミュニケーションが取れることでしょう。
万人にオススメできるテストではありませんが、ビジネスで英語を使う方や英語力に自身のある方にはぜひ受験を検討していただきたいテストとなっています。
最後までお読みいただきありがとうございます!
歩吉でした🐧